教師がもらう成績表!

いよいよ、この週末からドイツ16州のうち4州で生徒達の夏休みが始まった。
ドイツでは、旅先での混雑を防ぐためにも州によって夏休み開始期間が異なる。

夏休みに入る前の話題のトップは、やはり成績表というところか。
生徒も親も半年間の成果はいかにと気になり、不満や笑顔が飛び交うのもこの時期だ。

そして、時を同じくして教師が生徒より受ける評価にも注目が集まる。
今回は、ドイツ語女性教師が自分の受けた評価、つまり成績表が不満として、教師採点評価のサイトSpickmich(シュピック・ミッヒ)を相手取り、連邦裁判所(カールスルーエ)に訴訟を起こした。

詳細は、昨年メディア・サボールに寄稿したものをごらんいただきたい。

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2008/02/15

生徒による教師評価サイト:Spickmich(スピックミッヒ)が訴訟沙汰で知名度急上昇

 ドイツの生徒達が担当教師を採点評価し、その内容を誰でも閲覧できるサイト、http://www.spickmich.de(ス ピックミッヒ:カンニングやのぞき見の意)が教師や生徒の間で話題になっている。賛辞だけではなく多くの批判が書き込まれており、自分の子供から聞く教師 の情報だけでなく、他の生徒達の意見もわかるとあって親達にも評判がいい。教師達は、よりよい授業内容にしていきたいと意気込む賛成派や、評価の悪さに憤 慨する反対派など反応も実に様々である。

 スピックミッヒは、2007年1月大学生3人が立ち上げたサイト。開設者の1人ケラーさんによると、スピックミッヒは、大学生が教授たちを評価するサイト、http://www.meinprof.de(私の教授)から思いついたアイデアとのこと。評価書き込みの中心は10歳から19歳までの生徒達で、サイト内の評価閲覧は登録すると誰でも可能だ。 

 教師の評価項目は、セクシー、生徒間での人気度、授業内容、人格、授業中の雰囲気、試験やテストの難易度、公平な成績評価などが上がっており、 1から6の評価を書き込む。評価された点数を加算し、項目数で割った平均値が最終評価点となる。これは生徒の成績表と同じで、1の優から始まって6は落第 点となる。また教師評価トップ10あるいはワースト10のほか、15万人以上の教師の評価が閲覧(のぞき見)できる。

 昨年11月、ドイツ北西部ノルトライン・ヴェストファーレン州の女性教師が、スピックミッヒ開設者3人を相手取って訴訟を起こした。この教師 は、サイト内での悪評価に激怒し人権侵害もはなはだしいと、法の力を借りて自身の名誉挽回を図った。世論に話題を投げかけたこの裁判、言論の自由と言う理 由で女性教師の訴えはあっけなく却下された。

 その後、スピックミッヒの知名度が急上昇したのはいうまでもない。週末や生徒に成績表が渡される時期になると、一時的に入力が出来ないほどの人気ぶりである。(ドイツでは年2回成績表が渡される。半期成績表は1月下旬から2月の上旬、年間成績表は夏休み前。)

 上記評価表の女性教師担当科目は、生物とドイツ語。教師の名前(ここでは伏せてある)、勤務学校名、総合評価点が明記されており、評価した生徒数は42名。1,8はかなりいい評価である。
 ネット評価賛成派教師は、60%を占め「生徒の評価を授業内容に反映できる。教師も成績表を貰うことで自分自身を高めていく指針になる」と向上心 も旺盛。40%の反対派教師は、「生徒の成績は個人を尊重し、他人の前では公表しない。一方教師の評価は、ネット上誰でも閲覧可能で、まったくもって不愉 快である。」と不満をぶちまける。また「評価や成績に問題があると思っている生徒は、直接教師に相談にくればいい。何も問題をおおやけにする必要はない」 と言う教師。更にネット評価は匿名で書き込むため、フィードバックができない。これが、教師にとっては許せない。

 生徒側の意見は、「教師に面と向かっていえない賛辞や批判が書き込める。教師に対して自分と同じ意見を持っている生徒がたくさんいることで安心 する。生徒間のつながりがもてるようになった」などである。また「評価が公平でない教師、ひいきの生徒には点数が甘い教師、自分を正当化し生徒の訴えに聞 く耳を持たない教師」など普段の教師の様子が反映されて評価採点となる。

 このサイトを利用する生徒達は、批判はするものの意外にざっくばらんであっけらかんとしている。評価の書き込み後は、不満のある教師に対してもこだわりを持っていない。こだわりを持つのはかえって教師の方で、評価が気になって冷静になれないようだ。

 教師も以前は生徒だったことを振り返ってほしい。その昔、教師評価サイトがあったとしたら、当時の生徒達は、教師に何を望みどんな評価を書き込んだのだろうか。

以上
メディアサボール

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このときは地方裁判所が取り扱った訴訟だったが、今回は連邦裁判所であった。
「シュピック・ミッヒは、教師評価のサイト公開前にさらなる厳重な監視を」という忠告をうけたが、結果は、前回と同じく女性教師の訴えは却下された。

ひとつ私が気になったのは、2回とも女性教師が訴訟を起こしていること。そしてドイツ語の教師であること。

これって偶然?それとも何か、理由があるのかな?

シュピック・ミッヒによると、百万人の生徒がサイトに登録しており、約45万人の教師を採点評価、約3万3千校が評価に参加しているという。
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by foodwatcher | 2009-06-28 19:37 | 仕事